CentOS 7 は iptables ではなく firewalld を使う

CentOS 7でsshdのポート番号を変えようとしてファイアーウォールに阻まれてハマる。もうiptablesの時代じゃないんだね。一生懸命/etc/sysconfigの下にあるファイルを書き換えても何の効果もないんで焦った。時代から取り残されていた。


# cp /usr/lib/firewalld/services/ssh.xml /etc/firewalld/services/ssh.xml

ここのポート番号が22なのを自分の使う番号にする。最後リロード。


# systemctl reload firewalld

書き忘れていたことを追加。

zonesの下にあるゾーンファイルに追加も必要。どのゾーンに何を許すかを指定しないといけない。

2016年8月28日サンフランシスコ The Warfield 会場でのPerfume 6th Tour 2016 「COSMIC EXPLORER」北米ツアー参加してきたよ〜 サンフランシスコに到着

サンフランシスコ到着

というわけでロサンゼルスからサンフランシスコにひとっ飛び。ソフトウェアの仕事をしている人間にとってはこのあたりは自分のシマみたいなもの。今回、宿泊したホテルのロケーションは会場までほぼ一直線、歩いて5分もかからない場所。観光の中心ユニオンスクエアから2ブロック。

空港から市内までは地下鉄。地下鉄を降りて5分もしないうちにホテルに到着。サンフランシスコの中心部はめちゃくちゃホテルの宿泊料が高い。東京の方がずっと安いくらいだ。むかしは安宿がたくさんあったものだけど、多くが買収されリフォームされむかしの3倍ぐらいの値段のリッチなホテルに大変身している。もちろんお金がもったいないので、当時から生き残っている安宿に泊まった。古くて部屋が狭くてシャワーしかないけど、それでも、ただ泊まるだけなら、それでも十分だし何よりもロケーションは最高だ。

今回の会場となる The Warfield は地図でみると観光地であるユニオンスクエアから近いので…と思うかもしれないけれど、ちょうどこのあたりからシビックセンターまで一番ガラが悪い、ぶっちゃけ90年代初期に僕がサンフランシスコに行き始めたことには、浮浪者や本物のジャンキーがいるエリアなので近づかないようにしていたエリアだ。もちろん今はずいぶん市内はキレイにそして安全になっている、当時と比較してだけど。

ケンタロスゲットだぜ


さてホテルについて、荷物をおいたら晩ごはんとポケモンをゲットするために街に繰り出す。サンフランシスコは実はポケモンGOを作っている会社の地元。サンフランシスコ市内ではポケモンがどこにいるのかを探せるレーダー機能も使える。たしか世界でこの街でしか使えない機能だ。つーわけで、片っ端から捕まえましたよポケモンを。サンフランシスコ滞在中に合計6匹のケンタロスをとっ捕まえたわけですよ。いやーガシガシ捕まえられるのでビックリ。

ホテルからゲアリーストリート沿いに2ブロック先のユニオンスクエアにいき、ストックストンストリートをしばし北上するとチャイナタウンだ。チャイナタウンには安くて美味しいお店がたくさんある。さて、どこで食べようか。久々のチャイナタウンなので、むかし何度かいったハウスオブ南京に入った。

ここは微妙にアメリカナイズされた中華で、たぶんこの味は世界でこの店でしか味わえないんじゃないかという味になっている。このお店、日本人観光客には、ほぼ、まったく、ぜんぜん知られていないけれど、アメリカ国内の旅行本、ヨーロッパ各国の旅行本には必ずリコメンドされている超有名な中華料理店で常にめっちゃ混んでる。値段もお安い。お味はアジア人の舌で評価するとそこそこ。決してマイウーとはいえないが、マズイとまではいえない。もっとも同じ値段でめっちゃウマイお店はこのあたりにたくさんあるけど。

お腹もいっぱいになって部屋に戻る。食いきれなかった炒飯はパックしてもらって持ち帰った。途中、日本では売っていない小瓶サイズのコロナ6本パックを買った。部屋に帰ってビールを飲みながらメールを処理していたら自然と眠たくなり、そのまま寝落ちしてしまった、特にこれはといったことのない一日だった。

CRYPTO2004 レポート ハッシュの厄日

オリジナルは2004年に公開した文章ですが、むかしのHTMLの書き方で漢字コードなどは指定していなかったりするのでオリジナルのHTMLファイルを見ると文字化けするとかトラブルかも知れません。今回SHA1初のコリジョン発見という機会にCRYPTO2004での Xiaoyun Wangの発表の様子の部分を抜き出してブログの方に掲載したいと思います。

 

CRYPTO2004 レポート

2004年8月15日~19日まで米国カリフォルニア州サンタバーバラにあるUCSBキャ ンパスで開催された暗号学会 CRYPTO2004 のレポートをお届けします。

鳴り止まぬ拍手

発表者であるXiaoyun Wangが発表を終えると会場では地鳴りのような拍手が湧き起こった。スタンディングオペーションをする者もいる。10秒、20秒。拍手 が鳴り止まない。まるでテレビで見るアカデミー賞か何かに出席しているよう な気分になるが、まぎれもなくアカデミックなカンファレンスに来ているのだ。 拍手はまだ続く。ずいぶん長く続いた拍手に続き、やっと共同発表者のXuejia Laiが 壇上に上がり補足説明を始めた。こんな劇的な発表に立ち会えるのは、人生の なかで、そう何度もないだろうなと心の中でつぶやいた。

さて、いつものスタイルに戻しましょう。CRYPTOは、 IACR ( International Association for Cryptologic Research / 国際暗号学研究会 ) が毎年8月にカリフォルニア州立大学サンタバーバラ校で開催している学術分野では世界最大規模の暗号研究のカンファレンスです。最大といっても何千人もやってくるわけではなく、せいぜい400人規模のサイズです。CRYPTO では暗号の理論的なものが中心です。いわゆる「学会発表の場」というイメージで捉えてもらうと判りやすいと思います。

筆者は8月15日日曜日の午後、ロサンゼルス経由のフライトでサンタバーバラ に到着しました。始めてCRYPTOに参加してから早くも10 年、途中1回サボって いるので、9回目のCRYPTOです。 サンタバーバラはアメリカのリビエラと呼ばれるほど全米でも屈指のリゾート 地域として有名で、ブラットピットやジョントラボルタが別荘を構えていたりします。ついでにマイケルジャクソンのネバーランドがサンタバーバラにあるので、あの有名な裁判が現在サンタバーバラ地裁で行われています。ちょうど滞在中にもマイケルジャクソンの公判が開かれていました。海がきれいで、気 候がすごしやすく、静かな街なので1週間ぐらい休暇を楽しむのには最高の街です。

一方で、カンファレンス参加者はUCSBキャンパス内の寄宿舎に宿泊し、午前、 午後、夜にはランプセッションやレセプションのようなソーシャルプログラム などのスケジュールが詰まっているので、完全に缶詰状態、合宿といった感じ です。しかし、最近のヒートアイランド化した灼熱の東京を抜け出して、夜に は長袖が必要なほど冷えるこの地に来るのは、やはり気持ちのいいもので、 筆者も気がつけば過去10年間で一回しかサボっていないという理由もこの辺にあると思います。

ハッシュの厄日

最初、Xiaoyun Wangの論文の存在を知ったのは、15日の夜のレセプション会場でした。食事も終り松尾さんとビールを飲みながらたわいない世間話をしてマッ タリしていた時です。友人の Philip Zimmermann が筆者を見つけ、いきなりプリントを突き出し、「ひろのぶ。この中国の人の ペーパーを読んだか。これはすごいぞ。」とニコニコしています。彼がこんな にニコニコする時は、大体において、画期的な暗号解読法が見つかった時です。 思い起こせば、ドイツテレコムのMAGENDAがあっさり破られた時、米国政府が 作ったSkipJack が破られた時も、こんな感じでニコニコしていました。

Xiaoyun Wang et. al, “Collisions for Hash Functions MD4, MD5, HAVAL-128 and RIPEMD”というこの論文(論文というよりはメモだと思 うのですが、Paperの訳語は論文なので、文中は論文としておきます)のいっ ていることは極めて明白で、「MD4、MD5、HAVAL-128、RIPEMDのハッシュに関 してコリジョンを見つけた」ということです。 これはeprint.iacr.org (番号は2004/199です)から入手できますが、最初の登 録は8月16日となっています。この時点で筆者の見たものは、きっとリバイス 途中のものだったのでしょう。

ほとんど情報がなくて、「IBM P690でMD5が前処理に1時間かかり、発見するの は15秒から5分である」と書いてあってコリジョンの値が書いてあります。他 にはHAVAL-128、MD4、RIPEMD について各々コリジョンと、どれだけ処理にかかるかが書いています。理論的背景に関しては理解に役立つような情報は書い ていません。ただ、「コリジョンがわかっている」という現実を突き付けるだ けです。 もし、このペーパーの共著者にXuejia Laiが入っていなかったら、きっとこれ は冗談の一種なんだろうと思ったことでしょう。Xuejia LaiはPGPに使われて いて有名な共通鍵暗号IDEAの設計者であり、ETHの元教授James L. Masseyの門 下生なので、アカデミックなバックグラウンドはきちんとしている人です。あ る意味、この論文に嘘はないということを担保している人といっていいでしょ う。 しかし、あまりにもよくわからないので、他の人に意見を聞こうと思い「中国 の人のハッシュの話って知ってる?」と何人かに聞いたのですが、筆者の聞い た範囲では「BihamさんとJouxさんのなら今年の論文に載っているから知って いるけど、中国の人のは知らない」というという反応でした。きっとLaiと Zimmermann はPGPつながりがあるので公開する前に渡っていたのだと思います。

明けて16日、この辺からが話が急に展開していきます。午前中のセッションが 終り昼食時ともなると、17日の夜のランプセッションで急拠この発表のために 時間を割いてプレゼンが行われるという噂が飛び交います。16日の午後には、 ePrint経由で配布が開始されました。17日午前中のセッションで、今晩のラン プセッションはインターネット経由でストリーミングが行われますというアナ ウンスが出ます。午後は自由時間なので、筆者は学食をやめて、おいしいメキシコ料理を探しにサンタバーバラ市内に向かいましたが、この頃世間ではちょっ とした騒ぎになっていたようでした。

ニュースサイトで、「重大な欠陥発見の報告相次ぐ」なんていうような刺激的 な見出しで、さらに今夜 Eli Biham が画期的な発表をするらしいというような ことを書いて煽っていたので(この煽り文句はアップデートによりなくなって います)、あまり暗号技術に詳しくない人は、その記事をみて、ちょっとした パニックになっていたようです。 日本のメーカーやベンダーの研究者が当然何人か来ているわけですが、日本か ら「いったいどんな内容が発表されたんだ。すぐ報告しろ」というような趣旨 のメールが来ていたそうです。会社の出張としてではなく、夏休み期間を利用 し参加している研究熱心な人などは、お盆料金の割高旅費と参加費を自腹で払っ ているので、「ちょっと複雑な気持だよね」といっていました。

Eli Biham

夜7時にランプセッションチェアのStuart Haberが簡単にオープニングを済ま せ、さっそく最初のEli Biham発表に移ります。尚、彼のSHA-0に関する論文と 発表は既にCRYPTO2004の本編に組み込まれています。SHA-1はフルスペックで は処理ラウンドが80ラウンドあるのですが、現在は34 ラウンドまではコリジョ ンを見つけることは出来るという内容を発表しました。悲観的に見るとSHA-1 はあと46ラウンドしか残っていない、楽観的に見ると46 ラウンドも残ってい る、というわけです。筆者の意見としてはSHA-1の寿命は急速に尽きるという わけではないのですし、SHA256のように既に次に使うべきロードマップが用意 されているので、そんなに慌てることはないでしょう。 CRYPTO2004の前の週に行われたカナダのUniversity of Waterlooで開催された SAC (Selected Areas in Cryptography) のカンファレンスに参加された方に よると、この内容はそこでの招待講演で話した内容と同じだそうです。

Antoine Joux

彼は、つい先週SHA-0のコリジョンを見つけたので、そのコリジョンの発表で す。尚、彼のSHA-0の安全性分析に関する論文と発表はBihamと同様に CRYPTO2004の本編に入っています。 CEA DAM open laboratoryのTERA NOVAという256ノードのIntel Itenium2シス テムが使われ160個のCPUを約20日間稼働させて見つけたといういうことを説明 していました。ちなみにCEAというのはフランスの国立研究組織でエネルギー、 医学、情報、軍事という幅広い分野をカバーしている所です。

Xiaoyun Wang

Xiaoyun Wangは、少なくとも世界レベルでの暗号分野ではまったくの無名の研 究者です。そこで山東大学のウェブサイトについて色々と探しました。

  • 王 小 云 (Wang Xiaoyun) 1966年生まれ
  • 中国 山東大学 数学系 副教授
  • 英語版 http://www.prime.sdu.edu.cn/third/05wangxiaoyun.html
  • 中国版 http://mathserver.sdu.edu.cn/html/professor/gehai/wangxiaoyun.htm

この論文リストをみると、今回発表した内容のベースとなっているのは1996年 から2000 年にかけてのハッシュの研究の成果のようです。また自分でもハッ シュを設計して、これらの内容に関しては国内の暗号学会には既に発表済のよ うです。経歴からはバックグランドは数論で、離散対数問題の研究から暗号方 面に入ったことが伺えます。

そもそも何でこの論文がCRYPTO2004に出てきたかというと、スイスで働いてい た Xuejia Lai (来学嘉) が2004年になって中国上海の上海交通大学にある Cryptography and Information Security Lab の教授として戻り、そこで中国 国内でのみ発表されているこの研究を知ったそうです。それで知った中国国内 でのこの内容に驚き、それをIACR経由で紹介しようという流れになったという 話しです。

IBM p690を使いMD5の前処理に一時間、発見には15秒から5分程度ということが 論文に書かれていましたが、たぶんこのマシンは 山東省高性能計算中心 ( Shandong University High Performance Computing Center ) にあるIBM p690 で1.7 GHz Power4+の32wayでメモリ128GBを使ったのではないかと思います。

プレゼン始まる

彼女が演台に上がり話し始めました。が、しかし、英語であることはわかるの ですが、何を話しているのかさっぱりわかりません。たぶん英語ネイティブな 人でも無理でしょう。しかし会場全体は、雰囲気を何と表現したら良いのかわ かりませんが、とにかく妙に張り詰めた空気が漂っています。何を話してるか わからないのに。不思議です。 パワーポイントのスライドが変わるたび「MD5のコリジョンを多数発見してい る。事前処理に1時間、発見には15秒から5秒」「HAVAL-128は2^6の計算量」 「MD4は手でも計算出来る」「RIPEMD-128のコリジョンを発見」と読み間違い のしようがないくらいにシンプルに書かれています。 「MD4は手でも計算できる」というページに来た時に、筆者の頭の中でソロバ ンを手にもった何十万、何百万という中国人が地平まで広がる絵を思い浮かべ てしまって、それが頭から離れず、笑いを堪えるのが必死でした。

ノートパソコンの画面から目を話し、前を向いて一呼吸おいてから”Thank you”という言葉を述べます。聴衆は、これで説明は終ったということがわかり、 少しの間があって、そして万雷の拍手がおこります。 この妙に高揚した拍手の嵐の中、ゆっくりと会場を見回します。そうすると、 あちこちでスタンディングオベーションをしている人がいるではないですか。 そもそも、ここは論文発表会場ではなく、夜に行う非公式な余興の場といえる ランプセッションです。筆者も色々な海外のカンファレンスに出ているつもり ですが、こんなのは始めてです。 拍手が鳴り止んでから、Laiが壇上に立ち、最初に出した論文のは色々と不備 があったので、それに関連してのコメントを述べていました。

余談ですが、会場から戻ってきてslashdot.jpを覗いてみると、このランプセッションの話題が出ていたので、「さっき、その会場から戻ってきました」とい う内容で会場の雰囲気を 手短にレポート しました。

バーベキューパーティにて

とにかくWang Xiaoyunは、ハッシュ関数に関してはIARCメンバーよりも、さら に高度な知見を持っていることは事実で、しかしながらその方法に関しては、 ブラックボックスなわけですから、とにかくあちこちで捕まっては質問されて いました。彼女は英語の聞き取りは問題ないようですが、話す方はまったく何 を言っているのかはやはり英語のネイティブスピーカーでもわからないようで す。期間中、Xuejia LaiやLily Chenなど一流どころの中国系暗号研究者が付 き添っていて通訳のサポートしていました。ちなみにLily Chenは現在モトロー ラに在籍して、最近は暗号規格などで活躍している有名な人です。

それを見てた誰かが「常にグルーピーと、ボディーガードに囲まれているなん て、なんかロックスター並だね」といっているのを筆者は聞いて、それは言え て妙だと思ったりしました。でも、見かけは本当に普通の人なので、なんだか 奇妙な感じです。 水曜日の夜、恒例のバーベキューパーティーが、いつもの調子で始まります。 みんながビール片手に「今回のランプセッションは凄かったねぇ」「朝のセッ ションでJouxへの質問の時、彼女がiterateが良くないとか言っているけど、いったいその背景の研究って何があるんだろうね。中国は奥が深いね。」 「CRYPTRECの方はSHA256があるから大丈夫」などと、話題はランプセッション のことで盛り上がります。

新しいビールを取りにいこうとすると、桟橋の方に向かう二人の姿を見つけま した。一人はXiaoyun Wangですが、もう一人の男性がよくわかりません。ですが、その後ろ姿は長年寄り添った仲の良い夫婦というオーラーが出ています。 テーブルに戻り、それを話すと、「それはWangさんの旦那さんだよ。Wangさん は中国にいるけど、旦那さんは今は米国にいる。」とのこと。これで9/11以降、 中国から米国入国のビザが大変取りづらくなっている中、このカルフォルニア まですんなり問題なくやってこれた理由がわかりました。

最後に

今年のCRYPTO2004は仕事が忙しい上に、プログラムを見てもめぼしいものがな かったので、サボろうかな始めは考えてみました。いつもCRYPTOで顔を会わせ る松尾さんに背中を押されなければ、たぶん参加しなかったでしょう。しかし今年のCRYPTOは今までの中で一番感動的でした。継続は力なり。最後に、誘ってくれた松尾さんに感謝します。

 

 

 

2016年8月26日ロサンゼルス THE WILTERN 会場と2016年8月28日サンフランシスコ The Warfield 会場でのPerfume 6th Tour 2016 「COSMIC EXPLORER」北米ツアー参加してきたよ〜パートIII!

2016年8月26日ロサンゼルス THE WILTERN 会場と2016年8月28日サンフランシスコ The Warfield 会場でのPerfume 6th Tour 2016 「COSMIC EXPLORER」北米ツアー参加してきたよ〜

パートIII!

THE WILTERNに到着

午後5時にTHE WILTERNに到着。もう既に長蛇の列。最後はどこだー、と最後尾を探そうと歩けども歩けども最後尾がみつからない。ブロックを折れてさらに先だ。3〜400メートルを歩き、やっと最後尾に。周りには日本人はおらず、みんなEnglishスピーカー。一人は地元ロサンゼルスに住む日本の美少女アニメオタクで憧れの場所は秋葉原(話は盛ってないよ、ホント!)一人はEDM・エレクトロサウンドが好きで中田ヤスタカの音楽からPerfumeを知ってたという人。一人は中国からアメリカ東海岸の大学に留学で来ていてる人でPerfumeをyoutubeで知り、ライブがあるからとロサンゼルスまで飛んで来たらしい。周りとPerfume話が盛り上がる。楽しいねぇ、この時間。

Perfumeのツアー写真スタッフが並ぶ観客の写真を撮りにきたので、逆襲して写真を取る(笑)ところが待てども待てども開場しない。開演時間になってやっと入場が始まった。今回のツアー初日なので遅れても不思議ではないけど、Perfumeにとってロサンゼルスは鬼門かなぁ。
本来の開演時間になった頃に列が動き始める。入り口のセキュリティも厳しく米国式。やっぱりこのご時世だし。むかしPerfumeがパリで公演したハコが後にたいへんなテロの現場となってしまった。Perfumeのライブだって絶対に安全とは限らない。

あれま3m前にかしゆかが立ちよるわ

さて、色々あって、ロサンゼルスの会場では最もステージに近いオーケストラピットの所、「あれま3m前にかしゆかが立ちよるわ」という驚きの場所で観ることができた。そのエリアの人はかなり限られていて、周りから押されたりすることがなく、安全にかつ心ゆくまで観ることが出来る。もう最高の場所である。

始まる前から歓声がすごい。目の前がステージなので、自分の背中からすごい歓声が押し寄せる感覚。これまでも目の前がステージ、3m先に三人がいる、というのはGAMEツアーの横浜BLITZと、つい最近のPerfumeサミットで経験がある。が、これまではハコも小さいというのがあったのかも知れないが、ここまで背中から歓声が押し寄せるという感覚はなかった。

さて、体制も万全、ライブがスタート。悲鳴ともいえるような歓声が会場全体にあふれる。ところが、よくみるとステージのバックにあるLEDパネルが上と下とでずれている。出てくる時は、音が一瞬止まったりなどと、あ〜またMIKIKO先生泣いちゃうかも、と思うようなトラブル。日本ではこんなことはないのだが、やっぱりロサンゼルスは鬼門なのかな。しかし3人が出てきた瞬間から会場は悲鳴としか表現できない歓声である。いやーすごい熱量。日本以上の盛り上がり方だ。

ライブが始まれば三人のパフォーマンスは日本も米国もない。常に最高のパフォーマンスである。相変わらずの土壇場に強い人たちだということを改めて感じる。三人が20歳前後の頃、サマソニのPerfumeのライブ会場に人が入りすぎて事故寸前の状態になったことがある(いうまでもなく全部サマソニ側が悪い)、その中の観客の一人としていたのだが、みごとに三人は会場を仕切った。この人たちはピンチになればなるほど覚醒するタイプ。おそろしい人たちである。

今日この時間は人生のなかで一度しかない特別なもの。その大切な時間を共有するということに意義があるということをよくあ〜ちゃんはいうのだが、まさにその通りである。本当にPerfumeのライブはどれひとつとして同じライブはない。だからこそこの場に立ち会わなければ意味がないのだ、と思うのであった。なんといっても最新のPerfumeが最高のPerfumeなのである。

この場に立ち会える幸せ、そして全身が多幸感にみたされていくのがわかる。わたくし完全にPerfume Addictionなのである(知ってる)。

ふと気がつくと、どうみてもPerfumeファンではなさそうなオジサンが目の前にいた。メモを取り、写真を何枚か撮って、そして半分ぐらいライブを聴いた時点で去っていった。あれはもしかすると地元新聞社・雑誌社の音楽担当の記者なのではないだろうか。

米国も日本もライブのスタイルは同じである。なので、ライブの楽しい時間を過ごしていると同時に、終わりまでの時間も同時に逆算出来てしまう。この瞬間が永遠に続けばいいのに、と思っても時間は無情にも進むのである。とはいえ、この後のサンフランシスコもいくのだが。

I want to be here right now!!

米国と日本の観客の違いは、むこうの観客は歌うし、声をあげることである。 Spending all my time なんかデカイ声で合唱するし、ジェニーはご機嫌ななめの声出しなんかは日本のライブハウスサイズの会場でやっていた頃の熱気がロサンゼルスで再現されていて、めっちゃ感動する。とにかく舞台と会場を一体化したいという欲望がある。考えてみれば、それもそうだよなと思う。音楽を聴くだけならばいくらでも聴く機械と機会がある。観るということであれば、必ずしも会場にいくのが一番ということもない。DVDやBlu-rayで好きな時間にホームシアターで最高の映像でみることが出来るのである。

そう考えてみると、米国ではイベント経験を共有するために会場に来ているのだろうということがなんとなく見えてくる。まあ自分だってそうだ、その場にい合わせたいが故に、ここロサンゼルスまで来ているのだから。ただ会場で自ら時間と共感を積極的に共有する方向に進むのが米国流であり、そこが薄いのが日本流であるとはいえるだろう。Perfumeのライブでは名物P.T.A.で強制的に観客を引きずり込むわけだが、考えてみたらこのライブ構成もよく出来ているなぁ〜というか長年のいきついたのがP.T.A.なのであろう。このフォーマットのまま米国に来て通用しているというのがイベント共有が重要である/あったということの証左なのではないかと愚考する次第である。

さて、終わりに近づき、そういえばドローンが飛んでいないということに気づく。既に紅白で試しているわけだし、ちょうど会場サイズ的にはいいはずなんだけどな、と思いつつちょっと不思議な感じがしていた。後から知ることになるのだが事前の調査不足などありロサンゼルス公演では飛ばせなかったらしい。

米国ライブでのファン恒例のアレ

米国ライブ恒例の地元ファンクラブの有志がみんなで歌うのに立ち会えた。日本からやってきたPerfumeファンとして感動を覚える。本当にみんなPerfumeのファンなんだね。すばらしい。

The Wiltern, LA, USA. August 26th 2016. Fan singing after Perfume’s show. #prfm

Hironobu Suzukiさん(@hironobu_suzuki_)が投稿した動画 –

ライブが終わる。並んでいた時に知り合いになった地元のPerfumeファンやLAXからの移動バスで知り合いになった日本人ファンと台湾人ファンに挨拶をして会場を後にする。なんというこの充実感。ホテルまでの帰り道、小さな地元のコリアン料理店に入り晩御飯を食べる。うまし。酒も飲まずとっとと帰って寝た。明日はロサンゼルスからサンフランシスコへ移動である。