Riot in Perfume, Summer Sonic 2008 (再録)

投稿者: | 2015年10月21日

いや、ヤバかった。何がヤバかったかって、会場の設定がヤバすぎ。保安柵もないだたっぴろい会場にめちゃくちゃ人をつめて、しかも、その客層がフェス馴れしていないアイドルヲタから、フェスで暴れたい連中まで、何でもありのカオス。

完全にサマソニ運営側の読み違い。ってーか、何にも考えていないっていう方が正しいくらい。公演前にMCが出てきて注意をしている最初の言葉が「前に押さないで、前列の方、マジで死にます」そりゃそうだろ。ちゃんと安全な会場でやれよ。

登場まえから、既にあちらこちらで人がウネっている。Perfumeファンが「モッシュ」と表現しているけど、あれはとてもモッシュといえるものなんかじゃない。ステージの3人が見たいので前に押しかけているだけ。それが5000人規模でだ。正直、明日のスポーツ紙の一面で”Perfume会場で事故”という見出しが出るのを覚悟した。

出演時間が近づくにつれ、後ろのスタッフが右往左往。でも下手に出演時間を遅らせる方が危ないと判断したのだろう。GAMEのサウンドにのってPerfumeが現れる。

チョコレイトディスコ

最初から、それDeathか〜

前から10列以内なので、もう回りからの圧力で何にもできない、腕を前に組んで空間を取ることぐらいしかできない。

MC

男の子女の子で時間を取る。ステージ横に目を向けると、完全にスタッフが「やっちまったなぁ」の顔をしている。横を見るといきなり胸元つかみ合い。あほか。仕方がないので離す。

love the world (フル)

いきなりすぐ後ろでかなり大規模に将棋倒し。オレはこの瞬間「明日のスポーツ紙の見出しが」と本気で思った。骨折程度で住めば御の字と思ったが、幸い、大きな怪我には至らなかったようだ。

Baby cruising love

このあたりから観客がやっと「ヤバいところに来てしまった」というのがわかったみたいだ。君たち、既に暴動の中にいるんだよ。

MC

会場のコントロールを始めるPerfume

のっち「危ないのが見えて気が気じゃない」「隣の人は敵じゃないんですからね」「前とか横とじゃなくて上に飛べ」などなど。その間、かしゆか、あ〜ちゃんは袖に。あ〜ちゃん出てきて「スタッフが無線でヤバいヤバいゆうとる」

あ〜ちゃん「大丈夫ですか。気分の悪い人いませんか?手をあげてください。まわりを見て、助けが必要な人はいませんか」会場を確認する3人

スタッフからOKが出ないみたいだ

これは中止か

ここで中止をすると本当の暴動になるぞ

しかし、ここでもっとも落ち着いて見せたのはスタッフでも会場の観客でもなく、そしてもちろんオレでもなく、Perfumeの3人だ。ここでPerfumeが慌てたらパニックになる、だからこそ私たちがしっかりしなければならない、ここを仕切るのは、この私たちPerfume!!という心意気が伝わる。

マジすげーぜ。まだ19歳の女の子3人組が、パニック寸前の5000人を前に落ち着いてみせるんだぜ。本当のプロフェッショナルだぜ。

後で知ったのだが、このトークで時間を伸ばしている間に、ヤバくなっちゃった人たちを次々と救出していたそうだ。

そうか、神は今日はPerfumeがさらに成長するための試練を与えたんだ。サマソニ運営側のアホさは仕方ないとして、この状況を納めることができるかどうか。Perfumeの力量を試している場なのだ、きっと。この程度をコントロールできなきゃ、さらに次のステップには進めん。そうか、そうだったのか。

のっち「次いっていんですか?」的なことをいうがスタッフ側が指示がでないようだ。こっちの判断で、みたいなことをいって、ポリリズムのフォームになる。「ラスト1曲」ポリリズム。

ポリリズム

殺伐としていた会場も最後の一曲が終わるころ一体感が生まれた感じがした。たぶん、それは「オレは、ワタシは、この修羅場をくぐり抜けたんだぞ」という一体感であろう。

最後は深々といつものおじき。光の速さではけるのっち。ゆっくりとかしゆか。飛んだり跳ねたりラジバンダリーではけるあ〜ちゃん。いつもの光景だ。ああ、終わった。

これは神公演じゃなく、地獄の公演だった。暴動一歩前だった。だが、しかし、だからこそである。それを乗り切ることができたPerfumeを見ることが出来た幸せがある。Perfumeが成長する瞬間を見ることができたのだ。それだけで今日は満足。

出演がおわり、MCが出てきて会場をはけさせる。退場途中、失神者が出てしまい、まわりがMCにアピールしているのに、MCいっぱいいっぱいで、ぜんぜん気づかず。MCがダメなんじゃなく、普通はいっぱいいっぱいだよね。

Perfumeの3人がすごすぎるんだ。

(2008年に書いた内容を再録しました)




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